田村隆成「運命を拓く」

政治・経済などを占いの観点から研究しています。

十干と十二支

 

干支は「幹枝」の略字であり、幹(天干)があって枝(地支)があるという考え方です。十干が交差して十二支を構成すること、これを「蔵干」(隠された干)といいます。

十干

十干(じゅつかん)のとは、甲(こう)・乙(おつ)・丙(へい)・丁(てい)・戊(ぼ)・己(き)・庚(こう)・辛(しん)・壬(じん)・癸(き)の十種をいい、五行を兄(陽)と弟(陰)に分けたものにあてはめたものです。十干は昔から四季や方位をあらわすのに使われてきました。

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干支のもつ基本的特性
  • 甲(きのえ)
    木の兄(きのえ)=陽
    大木、幹のある木に例えられます。万物が殻をやぶって上へ伸びようとする状態です。性質は、性質は強く、激しさを伴います。上に上にと真直ぐ、力強く発展していきます。
     
  • 乙(きのと)
    木の弟(きのと)=陰
    草花、枝葉に例えられます。擦れ合いながら抜け出す状態です。性質は弱さ、柔らかさなど。優しく、ひ弱に見られますが、したたかな面もあります。
     
  • 丙(ひのえ)
    火の兄(ひのえ)=陽
    燃え上がる炎・太陽に例えられます。万物が明らかになる状態です。性質は、激しく、派手で華やかさを伴います。十干のなかで最強のものとされ、他の干に対して一方的に作用します。

  • 丁(ひのと)
    火の弟(ひのと)=陰
    ろうそくのような弱い火、灯火に例えられます。成長した後に勢いが止まり、一人前として認められた状態です。性質は柔らかく明るく融和的です。強弱に関わらず本来の特性を維持します。
     
  • 戊(つちのえ)
    土の兄(つちのえ)=陽
    大きな山、堤防など、硬く動かない土に例えられます。成長した後に変化・退化して行く状態です。性質は保守的で頑固。万物の根源としての役割をするので、ある程度の湿り気を持つほうが良いとされています。
     
  • 己(つちのと)
    土の弟(つちのと)=陰
    田園の柔らかい土に例えられます。秀でた物が更に伸びて行く状態です。性質は規則正しく、熱心であり、優しさを併せ持ちます。湿土であり、万物を貯蔵するような作用があります。

  • 庚(かのえ)
    金の兄(かのえ)=陽
    鉱石、鉱脈、刃物などの剛金に例えられます。変更・改まる状態です。性質は剛直であり、火で精錬されます。

  • 辛(かのと)
    金の弟(かのと)=陰
    精錬された金属、砂金などに例えられます。成長を極めて変革する状態です。性質は、柔軟で清く美しい。汚れることが嫌いで、水で洗われることを好みます。
     
  • 壬(みずのえ)
    水の兄(みずのえ)=陽
    大海、大河などに例えられます。芽が出ようとして膨らんでいる状態です。見かけは柔らかですが、その力量は大きく、性質は剛になります。流れてとどまらない強さを持ちます。

  • 癸(みずのと)
    水の弟(みずのと)=陰
    雨水、雨露、霧に例えられます。規則正しく萌芽する状態です。万物を育てる根源となりますので、性質は、一見静かで弱く見えますが、湿り気を必要とする他の干に滋雨をもたらします。

十二支

十二支とは暦法で、子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)のことをいいます。時刻や月、季節、方角を示すのに用いられています。

 

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十二支のもつ基本的特性

  • 子は「根(こん)」であり、子孫を増やす、繁殖するという意味があります。大地に蒔いた種子が育ち始める状態を表します。
    冬の時期の水を表しますので、冷たい氷水のようなイメージです。冷静かつ客観的に物事をみられます。水は流れてとどまらないので、じっとしていることを嫌い、変化を好みます。

  • 丑は、草木の種子が土中で芽生え、根を張っていく状態を表します。寒さのため、芽が種子の内部でまだ伸びえぬ状態のことです。 
    冬から春に向かう陰の湿土なので万物を守るということから保守的な面が強いです。正直で忍耐強く、堅実に物事を実行していこうという気概があります。

  • 寅は、立春の時期にあたり、寒さに耐えていた植物が芽生え始め、地上に伸びる様を表しています。
    初春の若木を表します。物事に対し積極的であり、行動力も抜群で自らの力で伸びていこうとします。

  • 卯は、草木が成長し地面を覆うようになった状態を表しています。
    湿り気をもった草花で、仲春を表します。優しくひ弱くみられますが、したたかな面もあります。独立独歩タイプです。

  • 辰は、草木の形が整い、花も咲き、雷鳴も轟き、まさに振動して成長する状態を表しています。
    晩春の湿土ですが、夏に向かうので体力もある土です。万物を育てる土ですから自らを律する気持ちの反動として闘争的、策略的になる部分もあります。信用を重んじるタイプです。

  • 巳は、草木の成長が極限に達して、これから実を結ぶ時期に移ることを表します。
    初夏の火ですが、陰火なので執念深いのが特徴です。華やかさを求めて思い切った行動をすることがありますが、怠惰に流されることもあります。変わり身が早いのも特徴です。

  • 午は、草木が衰えの兆しを見せ始めた状態を表しています。
    盛夏の火で、活発に行動力を発揮します。開拓精神も旺盛ですが、持続性の面で難があります。

  • 未は、草木の実もようやく熟成を増している状態を表しています。
    晩夏の土で、火を含み、乾いた土となります。暑さから草木を守る垣根を築く土壌です。物事に対して柔順で丁寧、ひそかに思慮するタイプです。

  • 申は、草木の実も熟成を増していますが、完全ではない状態を表しています。
    初秋の金です。物事に対して進んで取り組もうとしますが、金は伸長性が激しいので気が変わりやすい傾向があります。完全性を追求しますから気むづかしいタイプです。

  • 酉は、実が成熟の極限に達した状態を表します。
    仲秋の合金です。物事に対して寛容ですが、自分の感情に素直なタイプです。保守的な部分もあり、計算高く、合理的な考えも持ちます。

  • 戌は、草木が枯れ、実は勢いを収めて根を守る状態になることを表しています。
    晩秋の土ですから、秋の収穫した物を守る意味があります。物事に対して熱心で、剛毅に取り組もうとしますが、怒気が強く相手を潰す意欲が多い傾向にあります。意外と脆い面もあり、義理人情には厚いタイプです。

  • 亥は、草木の種が土中に包蔵され、やがて訪れる春を待つということを表しています。
    初冬の水です。物事に対して、わき見もせず、直進して解決・対応をします。ただ、考えなしに進むと、思わぬ障害にぶつかり怪我をすることがあります。